今回は,PC側の設定からプリントを行うところまでです。
まず,プリンタを制御するためのソフトウェアをPCにインストールします。
セットアップの手順は公式HPで見ることができます。5月にインストールを行った際はページが見にくく,PythonやPyserialをインストールしたり消したりしたのですが,現在はOSごとにページが分かれ,解説の写真も増えて見やすくなっています。
1.シリアルドライバをインストール
公式HPには,「ドライバをダウンロードしてインストールしてね」とありますが,プリンタをPCに接続すると,ドライバが選択されてインストールされました。ドライバは,USB⇔シリアルポート変換のたぐいのようです。
2.Repetier Host Installerのダウンロードとインストール
プリンタ制御ソフトのRepetier Hostをインストールします。リンク先のセットアップを実行すれば,プリンタ動作に必要な環境をすべてそろえてくれます。(このインストーラには,Repetier Host本体以外にも,3Dモデルを加工データに変換するSlic3r,Solidoodle用の設定ファイルが含まれています)
3.ソフトを起動して動作テスト
Repetier Hostを起動し,「Printer Settings」から認識したシリアルポート番号を選びます(デフォルトはVirtual Printerになっています)。左上の「Connect」ボタンを押します。接続に成功すれば準備OK。マニュアルで各軸を動かしてみて,プリンタに異常がないかチェックします。私の場合,輸送中の振動のせいか,タイミングプーリのイモネジが緩んでいました。また,Y軸タイミングベルトのテンションが低かったので修正しました。
4.印刷する3Dデータ(.stlファイル)の用意
Thingiverseからデータをダウンロードしたり,自分で作ったりして3Dデータを用意します。最初のテスト印刷ということで,20mm角の立方体をAutodesk 123D Designで作成しました。
5.加工データ(Gコード)の作成
Slic3rを使って3Dデータを加工データに変換します。3Dデータ読み込み時に『Too many objects on printer bed for automatic packing. Packing disabled until elements are removed.』というエラーメッセージが出ますが,問題ないみたいです。「Slice with Slic3r」をクリックすると,数秒で変換が終わります。
6.印刷
印刷物の剥離が心配だったので,印刷の前に,ベッドをエタノール等で洗浄しました(現在は,脱脂スプレー(パーツクリーナ)を使っています)。「Manual Control」からベッドとエクストルーダのヒータをONにします。温度が安定したら,最初からついていた白いフィラメントを外して,オマケで同梱されていた緑のフィラメントをセットします。準備ができたら,「Run Job」を押すと印刷が始まります。
プリンタの動作音は意外とうるさくなく,一昔前のインクジェットプリンタ程度です。フィラメントが溶ける際ににおいがするらしいのですが,特に気になりませんでした。
印刷中の20mm角ブロック |
印刷中の画面。ヘッドの軌跡が表示される。 |
印刷終了! |
初プリントの成果。底面の角が少し剥離してしまった。 |
ソフトをインストールするだけで,特別なパラメータの調整を行わなくても,印刷を行うことができました。予想よりあっさり印刷できましたが,品質を上げるための調整がまだ必要と感じました。
また,今回は0.1mmピッチの印刷で,1.5時間かかりました。印刷物の大きさの割に,かなり長くかかった印象です。運用する上では,積層ピッチを粗くしたり,印刷物の体積を小さくしたりする工夫が必要そうです。
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